さんくちゅありホッケー BLOG
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ブルーインズがキャプテンのジョー・ソーントンをシャークスにトレード
2005年12月01日 (木) 23:55 | 編集


BostonHerald.com -- ボストン・ブルーインズのキャプテン、ジョー・ソーントン(26)がブルーインズのジェネラル・マネジャー(GM)マイク・オコネルからの電話を受けたのは、街で両親と一緒の夕食をちょうど食べ終えたときだった。GMからの知らせは、まったく予想だにしないことだった。

午後7時、オコネルはソーントンに電話した。ディフェンスマンのブラッド・スチュアート(26)、ウィンガーのマルコ・シュトゥルム(27)、センターのウェイン・プリモー(29)との交換でサンノゼ・シャークスにトレードになったことを告げるために。

「不意をつかれたよ」。11月30日から12月1日へ日付が変わる少し前、シャークスによって急きょ設けられた記者会見で、ソーントンは言った。「ショックだよ。間違いなく」

ブルーインズのホーム・アリーナであるTDバンクノース・ガーデン。この日、NBAボストン・セルティックスの試合が行われていたが、第2ハーフの最中にソーントンはアリーナに寄り、身の回りの物を持って外へ出た。ある消息筋によれば、ソーントンは自分がトレードになったことを友人たちに伝えるために、ボストンの繁華街の一つであるノース・エンドにも立ち寄った。ノース・エンドの「グレイテスト・バー」にはソーントンの友人と元ルームメイトが働いている。外に停めた自分のトラックのシートに座り、ソーントンは泣いていたようだったという。

ブルーインズのフロントが犯した、今季のチームづくりの失敗のスケープゴートにされたと思うか。ソーントンは記者会見でそう質問された。

「そうかもしれないね。鋭い洞察力だよ。何と言っていいかわからない。俺は勝つためにボストンへ来た。ブルーインズは(今季)勝っていなかった。それが誰のせいなのか、俺にはわからない。でも俺はボストンから出ていく、だから、たぶん俺のせいなんだろうね。明らかに、上の人たちは監督とGMを信じている。俺はその次だ」

午後11時少し過ぎ、ブルーインズは声明を発表。GMオコネルは声明の中で「チームを再編する必要があると思った。よりよいチームにするためには、難しい決断をしなくてはならないときもある。ブルーインズの即戦力となってくれる3人の選手を加えたと我々は考えている。ブラッド・スチュアートは攻守両方うまいディフェンスマン。シュトゥルムは実力が証明されている点取り屋で、スケーティングも速く2ウェイで使える。プリモーはセンターのポジションとしては体も大きく、しっかりとした働きをする2ウェイ・プレイヤーだ」と語った。

シャークスGMのダグ・ウィルソンも声明を発表した。

「ソーントンはポイントも稼げて、まわりの選手をうまくプレイさせるリーダー。彼ほどのすぐれた才能を持つ選手を獲得するためには、何かを諦めなければならない。先月、今月、あるいは来年でもいい、このトレードをなんとしてでも行っただろう。このトレードは、今季、そして来季のシャークスをよりよくするという我々の経営哲学に基づくものだ」

NHL関係者にとって、ブルーインズとシャークスが大きなトレードをする寸前であったことは、周知の事柄であった。その中にはソーントンの名前すら上がっており、もしブルーインズがキャプテンでチーム最高の選手であるソーントンを放出するというドラスティックな手に打って出るのなら、見返りとして才能あふれるセンターでキャプテンのパトリック・マルローをもらわなければならないのではないか、そんな見方があった。しかし、マルローのボストン行きはなかった。

「勝てなかったら、何かが起こるよ」とソーントンは言う。「そしてこうなった。ブルーインズにはたった2つしか選択肢がなかった。そしてチームが選んだ選択肢が、俺を外すことだったんだ」

明らかに、オコネルが来季ブルーインズのGMとしてチームに戻ってこれるチャンスは、ひどいスタートを切ったチームが盛り返してプレーオフに進出し、第1ラウンドか第2ラウンドを勝ち進めるかどうかにかかっている。もしそれが実現しなければ、ブルーインズのオーナー、ジェレミー・ジェイコブズがフロント陣を一掃するのは当然の措置と思われる。

オールスターに3回出場。今季は22試合に出場して9ゴール24アシスト(33ポイント)。チーム最高のスター選手であるソーントンを諦め、うまくはあるけれどもすばらしくはない選手3人組を見返りとして受け取るのはなぜなのか、オコネルはブルーインズのファンに説明することになるだろう。

ソーントンはいつでも調子の波が安定しているとは言えず、今季続行中のブルーインズのおそろしいスランプの最中には、存在感の薄い試合もあった。しかしそれでも、今季のソーントンはシーズンが終わるときには100ポイントをゆうに超えるであろうペースでポイントを重ねてきている。

「22試合か23試合やって、調子は安定していたよ。うまくプレイしていると思っていたし、調子の波も一定だと思っていた。それが、俺に対してみんなが望むこと。でもそれだけじゃ十分じゃなかったんだね」(ソーントン)

まちがいなく、このトレードの鍵となったのは、ブルーインズの20歳のフォワード、パトリス・ベルジュロンが第1ラインのセンターへと昇格し、ソーントンの抜けた穴を埋められる、という確信だろう。そして新しい戦力の鍵となるのは、188センチと大柄で、攻撃面での業績を持つブラッド・スチュアートだろう。スチュアートは守りの面でもブルーインズを向上させられる。

ドイツ人のシュトゥルムは第1ラインでプレーできる能力を持っている。プリモーはチェッキング・ラインで働くセンターだ。

ソーントンの年俸660万ドルはシュトゥルム(同200万ドル)、スチュアート(同190万ドル)、プリモー(同110万ドル)の3人の年俸額を合わせた額より多いが、ブルーインズはこのトレードを実現させるためにサラリー・キャップに余裕を持たせるような措置を取ってきた。

「あと3年ボストンにいられればいいなと思って、(この夏)ブルーインズと3年契約を結んだ」とソーントンは言った。「チームのみんなが好きだったから、ボストンに戻ってきた。ブルーインズはカップを狙える、いいチームだ、ほんとうにそう思っていた。怒ってなんかいないよ、がっかりしてるんだ・・・。自分はここで成長したからね。残念だよ、でも行かないと。ボストンでのいい思い出を全部持って、サンノゼに行くよ。自分はもうシャークスなんだ」


::: 私は2001年の8月から2004年の1月まで約2年半、マサチューセッツ州に住んでいました。

ニューイングランドには「New England Sports Network」というスポーツ専門チャンネルがあり、ブルーインズの全82試合をライブ放送しています。私もマサチューセッツにいた間、この「NESN」の濃いブルーインズ中継を楽しみ、試合を見ているうちに、ブルーインズを応援するようになりました。ときにはホームであるフリート・センター(当時)へ出かけ、黒のB'sジャージに身を包み、ブルーインズを応援しました。そのブルーインズのキャプテンを務めていたのが、ジョー・ソーントンです。

ジョーは1997年NHLエントリー・ドラフトで全体1位で指名されてブルーインズに入団(その頃のちゃぐまは弱かった、だから全体1位指名権がもらえたのです)。その年の2位は、奇しくもトレードの相手になるのではと見られていたパトリック・マルローでした。

ジョーはNHL入りした最初の年はマイナーからスタートし、55試合に出たもののわずか3ゴール4アシストに終わりました。期待が大きかった分だけ鳴かず飛ばずぶりが際立ち、また同じ年に同じ1巡目指名でブルーインズに入ったセルゲイ・サムソノフが新人賞をもらってしまうほど活躍したため影がすっかり薄くなり、大きい体に似合わない存在感のなさで「こんなはずじゃなかったのに」と当時GMだったハリー・シンデンをはじめとするチーム首脳陣を泣かせました。

「ソーントンはいつキャム・ニーリーみたいになるんだよ?」とマスコミに質問された当時の監督パット・バーンズが「そうだな、5年後ぐらいって言っておくか?」などと逆ギレ気味に答えた、という逸話があるほどです。それほど、新人時代のジョーは期待はずれの働きだったのです。

しかし2年目からはぼちぼち活躍し始め、2002-03年のシーズンにはその前の年にLAからやって来たグレン・マリーとのコンビがドンピシャで当たり、101ポイントを記録。リーグのトップ・スコアラーの仲間入りを果たしたのでした。

ジョーの魅力は、大きな体からは想像もつかない、その繊細なパスのセンスにあります。いったいリンクをどう見ているのか、と不思議に思ってしまうほど意外なところにパスをするりと出すと、そこにはマリーがいてゴールを決める。針の穴を通すような正確で絶妙なコースのジョーのパスには、何度唸らされたかわかりません。

LA時代はごくフツーのフォワードだったマリーを点取り屋へと変身させたのは、ジョーのパサーとしての腕に他ならず、そういう意味でジョーは、フィリーでの全盛期のエリック・リンドロスや現在のピーター・フォシュベリのような、チームメイトのスコアリング能力を引き出す力に長けている、NHL屈指のスーパー・センターなのです。

ジョーがボストンで愛される存在だった理由の一つに、「ケンカを厭わないキャプテンだった」ことが挙げられます。ドラフト1位で選ばれるような恵まれた才能を持つスター選手なのにもかかわらず、ジョーは必要とあらばガンガン相手と殴り合いをしました。「ゴーディ・ハウ・ハットトリック」が可能な選手の一人だったわけで、「リアル・ホッケータウン」を標榜し、昔ながらのホッケーをよく知っている古いホッケー・ファンが多いボストンで、ジョーのような腕っぷしの強いキャプテンは、グッとくる頼もしい存在でした。

ほんわかした人柄で、いつもニコニコ。ふだんはボーッとしているというジョーが、氷の上では眼差しもキリリの強いキャプテンになる。そのギャップがまた魅力でした。

スターぶることを嫌い、レストラン「フーターズ」がボストンに開店したときは、一般のお客さんに混じって開店待ちの長い行列に並んでいたそうです。「ESPNマガジン」が書いた、ホーム・アリーナから数ブロック離れた高級コンドミニアムに住み、試合のある日はアリーナへ徒歩通勤、試合が終わるとアリーナ近くのスポーツ・バーでお酒を飲んでからまた歩いて帰る、というエピソードは、多くのブルーインズ・ファンを驚かせました。

と、いろいろ書いてきたけど、私はこのトレードに、ほんとにほんとにガッカリしています。ボストンへ行っても、もうジョーには会えないなんて。ジョーはちゃぐまで始まり、ちゃぐまで終わる選手だと思っていたのに。ちゃぐまと相思相愛だったレイ・ボークのように、ずっとちゃぐまに残り続ける人だと思っていたのに。

「I'm not mad, I'm disappointed...」という言葉に、ジョーの気持ちがすべて詰まっていると思い、訳していて泣けてきました。怒ってなんかいない、ただ残念なんだ・・・。ボストンが好きで、ブルーインズが好き。Bマークのついたジャージを着続ける未来を、ジョーは描いていたのでしょうか。

「ボストン・ヘラルド」のもう一つの記事には、「オコネルは監督サリバンではなくキャプテンをクビにした」という見出しがついていました。ちょっと成績がふるわないからといって、チームの顔、屋台骨となる選手をトレードに出す。フランチャイズ・プレーヤーは、お金では買えないっていうのに。その程度のこともわからない、短期的で場当たり的なチームづくりしかできないGMがブルーインズにいたことを、ジョーはいちばん残念がっていたのかもしれません。

<余談>
シャークスにはジョーの従兄のスコット・ソーントンがいます。ケンカは腕自慢のスコットがきっと引き受けてくれると思うので、ジョーはスコアリングに集中して、がんばってね。ちゃぐまの背番号は19番だったけど、シャークス19番はマルコだったので、ちょうど空くからまた19番をつけられるし。

しかし従兄弟同士が同じチームでプレーするのって珍しいんじゃないのかな。キース・カチャックとトム・フィッツジェラルドは同じチームになったことはないはずだし、ジョー・ニューエンダイクとジェフ・ブカブームはどうだったんだろう。そういえばビル・ゲリンがオイラーズにいたとき、従兄のスコット・フレイザーもオイラーズでがんばっていたっけ。ダートマス卒の秀才スコット、いま何しているのかな。
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コメント
この記事へのコメント
サラリー・キャップ
サラリー・キャップの上限が
ある程度このトレードを可能にしたのかと思ってます。

ちゃぐまは、トレードもままならないくらい、いっぱいいっぱいの上に、シーズン前にもホールド・アウトが2人いたし、来年契約しないとな選手も多いし。

伝統もないし、貧乏なチームの応援が多い(野球もホッケーも)ので、
選手がドラフトから引退までなんて夢のようなことだと思っているので、ちょっとボストンファンみたいな反応はふ~んてのあります。
Joeの方が、上手くSharksになじむのかが大変不安です。
チームのコア3人もあきらめたんだからSharks。

それにしても、
ちゃぐま-鮫コネクションが強いですね。
毎年のようにトレードしてる気がします。

私は、もうThorntonズで
ブチっと切れた試合が1、2試合みたいです(笑)。
おそろいで、ペナルティー・ボックスにすわるのね。

スチューがディフェンシブに機能するかはクエスチョンですが、
マルコと弟は、ディフェンシブにすばらしいです。特にPKキル。
ちゃぐまは、その辺の選手の層の深さが欲しかったのかもですね。
鮫は、スコアリング、スコアリング、その次にディフェンス、ゴーリーを改善したい。
(ディフェンスもヘボいけど、今のルールならもっとオフェンス強化)
2005/12/02(金) 08:05 | URL | 小女子 #6nZCh5HY[編集]
勝者はどっちか?
お金のこともあったんでしょうね。ジョーの年俸、確かに高かったし。
トレード直後、「ボストン・グローブ」には「ソーントンは偉大なパサーだったが、偉大なキャプテンではなかった」とかいうジョー批判が書かれていたので、私のようなただのちゃぐまファンにはわからない何か(確執?)が、ジョーとちゃぐまにはあったのかもしれない。

>Joeの方が、上手くSharksになじむのかが大変不安です。
>チームのコア3人もあきらめたんだからSharks。

トレード後最初の試合は、当事者4人まずまずの働きだったみたいで、よかったよかった。
NHL.comだったかなあ、「このトレード、どっちが勝者?」というありがちな記事が載ってましたけど、「シャークスのほうがトクした」っていう見方でしたよ。ケンカが強くなったのは、明らかにシャークス(笑)。ソーントン・カズンズの腕っぷしは、強力でっせ~。
マルコとプリモっち弟がペナルティキルで活躍してくれそうなのは朗報ですね! 私は、ちゃぐまの不調の大きな原因の一つは、ブライアン・ロルストンが去ってしまったことだと思ってます。フォアチェックがんがん行くし、運動量多いし、たぶんリーグでも1、2を争うペナルティキラー。パワープレイでもポイントから攻められるしね、使い勝手のいい貴重な選手でした。ジャック・ルメールが欲しがったのも当然です。で、ロルストンが入ったワイルドは、ペナルティキルでリーグ1位・・・。マルコが守りでロルストン並みの働きをしてくれたら、ちゃぐまの未来も明るいかも!? 私も、ちゃぐまファンを辞めるのはもう少し先にしてみます。
そうそう、GMオコネル、このトレードの結果が出なかったら、即刻クビだそうです。
2005/12/04(日) 01:55 | URL | にゃおこ #-[編集]
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