さんくちゅありホッケー BLOG
NHL ニュースを中心としたアイスホッケー情報のブログです。 (Since 08/09/05)
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トリノ五輪での惨敗を北米のメディアはどう伝えたか
2006年03月01日 (水) 21:36 | 編集
トリノ・オリンピックにおけるカナダとアメリカの代表チームの屈辱的な敗退。最終順位は、カナダが7位、アメリカが8位でした。これを両国のメディアがどのように論評したか、トロント発のロイター電が伝えています。

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「レークプラシッドの『奇跡』から26年、崩壊 -- 金メダル獲得は合衆国ホッケー・チームにとってあまりにも手に負えないことだったのだろう」(米ニューヨーク・タイムズ)

「『Big Mis-skate』-- もしあなたにとってなにがしかの慰めになるとしたらだが、我々はカザフスタンよりは上だったのだ」(米ニューヨーク・ポスト) *カザフスタンはチームUSAがトリノ五輪で唯一勝利をあげた相手

「『Ugly America Finn-ished Off』(醜いアメリカ、終了)-- 年寄り。遅い。小さい。チームUSAはそれだけのチームだったのだ。フィンランドとの試合のためにリンクに足を踏み入れる前でさえ」(米ザ・デイリー・ニューズ)

「『4個のメダルと葬式』-- スピードスケートとスキーの選手は金と銀のメダル、そして我々のホッケー・チームは、ゼロ」(加ナショナル・ポスト)

「『スウィートな勝利、すっぱい敗北』-- NHLでの年俸総額9400万ドルの代表チームは、トリノのエスポジツィオーニ・アリーナで行われた3試合で1ゴールもあげることができなかった」(加グローブ・アンド・メール)

カナダの女子アイスホッケー代表チームは、このトリノ五輪で金メダルを獲得。大会では46ゴールをあげ、相手にゆるしたゴールはたったの2だった。

男子チームが準々決勝でロシアと対戦する当日の朝。カナダの「ナショナル・ポスト」紙朝刊の1面に掲載された1コマ漫画には、黒の代表ジャージを着て、むっつりとした表情でキャプテンの話を聞くチーム・カナダのメンバーが描かれていた。キャプションに書かれたキャプテンのセリフは『女子のようにプレイしろ』。

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また、プロのジャーナリストではないけれども、北米のホッケーファンサイトに寄せられた女性のカナダ・ファンからの投稿には、代表チームが負けたことに憤る内容のものが多数ありました。以下、二つだけ紹介。

「試合後の記者会見の映像を見ただけだけれど、私がイライラさせられたのは、グレツキーがバンクーバーでメダルを取ることが目標だとか、それがいかに大切なことかばかりを喋り続けていたこと。マジでくだらない。だってもしトリノ大会がバンクーバー大会ほど重要じゃなかったのなら、なんで若い選手たちをもっと長くプレイさせなかったわけ? この先、リック・ナッシュがどれだけ重要なホッケー選手になるか、誰にだってわかってる。なのにナッシュのアイスタイムは少なかった。ばかげてるよ。それにこのチーム・カナダの選手たちはほとんどが私のお気に入りのNHLerだけど、試合後の彼らのインタビューを見て、ものすごく腹が立ったと言わざるをえない。選手たちの多くは、それほどショックを受けているようには見えなかった」

「チーチューとか選ばれたらよかっただろうし、タンゲイとか、ストールとか、ファヌーフとか・・・。チーム・カナダのロスターを見たとき、ホント、これでいいの?って感じだった。でも何かいいことが起こる可能性はあった。わかんないけどね。私は結果には驚いてない、他の誰もがそうであるように。選手を選ぶときの、『経験』がどうのこうのっていう話にはムカついた。新しい選手たちを試す時期が来たと思う」
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トリノ五輪:スウェーデン代表とフィランド代表がそれぞれの母国へ凱旋
2006年02月28日 (火) 23:38 | 編集
ストックホルム(AP)-- 金メダルを獲得したトリプル・クラウンの男たちを無数のスウェーデン国旗が歓迎した。27日にイタリアからスウェーデンに帰国した男子アイスホッケー代表チームは、急遽アレンジされた祝勝会で大勢の熱狂的なファンと対面した。

群衆が埋め尽くしたストックホルム繁華街の広場。ピーター・フォスベリやマッツ・スンディンら代表の選手たちは全員が金色のヘルメットをかぶり、喜色満面でスウェーデン国歌をファンと合唱した。

「ぼくらは大きな期待を持ってオリンピックに行った。ほんとうに勝ちたかった」。ゴーリーのヘンリク・ルンドクヴィストはファンにそう挨拶した。その後は即興のダンス大会。

26日の決勝戦でスウェーデンはフィンランドを3-2で破り、1994年リレハンメル五輪以来12年ぶりの金メダルを獲得した。

代表チームは当初、トリノからアメリカへ直行する予定だった。しかしチームの誰一人として首都での祝勝会への参加を逃したくはなかった。

「スウェーデンに戻って来れてとても嬉しい」。ストックホルムのアルランダ空港でフォスベリはそう語った。「すごく長い夜になるかもね」

フォスベリによれば、フィラデルフィアには28日に戻る予定で、3月1日の対ニュージャージー・デビルズ戦に出場したいと望んでいると言う。

空港に到着して、市中心部の祝勝会会場へと向かうバスに乗り込む前に、代表の選手たちはファンや家族と対面した。

ゴーリーのルンドクヴィストの父ピーターさんは「ほんとうに誇りに思う。息子がアメリカに戻る前に会えるとは思わなかった。息子を抱きしめることができて最高だ」と語った。

金メダル獲得のニュースはスウェーデンの有力紙の1面を飾った。タブロイド新聞は数十ページもの紙面を割いて金メダルの特集記事を載せた。

26日の夜遅く、フィンランドのファンは代表チームの銀メダルを祝うため、凍てつく空気をものともせずにヘルシンキに集まった。無数のファンを前にして、フィンランド選手たちは敗戦からすばやく立ち直ったように見えた。

場所はヘルシンキ市内の大統領官邸近くにあるウォーターフロントの広場。地元の歌手が歌う野外ステージでの宴は、フィンランドの「レイヨナ(ライオン)」の帰還まで6時間続いた。

代表チームが姿を見せると、ファンは歓声を上げ、国旗を振って、選手たちに敬意を表した。

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NHLの試合は28日(火)から再開されるので、選手たちはオリンピックが終わったら一目散に北米に戻るのかと思いきや、トリプル・クラウンもスオミも、ちゃんと母国に凱旋していたんですねー。そしてどちらも、ファンに熱狂的に迎えられたと。素敵。地理的に近いってすばらしい。



「Skaal(スコール=乾杯)!」
NHLerのナショナル・ウエア姿はとても新鮮



ホルムストロムの妻アネッレさんと
リドストロムの妻アニカさんも一緒にスマイル


画像スペシャル:空港到着、そして祝勝会で
 女子チームのゴーリー、キム・マルティーンちゃんも友情出演
 祝勝会でのトリプル・クラウンの弾けっぷりが笑える
 選手たちと一緒に踊っている青いジャージの小柄なオッサンは
 スウェーデンのスポーツ大臣! 

画像スペシャル:夜のパーティへ向かうトリプル・クラウン
 お金がなくなったのか街角のATMを操作するほしゅべりさん

画像スペシャル:トリプル・クラウン@夜のパーティ
 素人が撮影したのか、選手たちの目がことごとく光っている
 参加している女性たちはさすがに北欧美女ばっかり!
 そしてマッツのシャツはあれでいいのか!?

動画リンク:アフトンブラーデットのサイト
 右にある画像をクリックして、
 「SPELA(PLAY)」をクリックすれば、
 お祝いディナーや祝勝会の様子を見られます
 リドストロムの可愛い子どもたちも映ってます!


そして、お隣のフィンランドでも・・・



レイヨナの帰還を待つスオミ・ファン



「キャプテンの俺に歌わせろ!」
後ろにヤリ・クリ様のお姿も



セラニも脱いだ!


両チームとも、ほんとうにお疲れさまでした。
トリノ五輪:男子アイスホッケー決勝戦の風景
2006年02月28日 (火) 01:38 | 編集

フィンランド主将サク・コイブ



スオミのゴーリー、アンテロ・ニーッティマキは
大会MVPに選ばれた



同点ゴールをあげたヴィッレ・ペルトネン



スウェーデンのグスタフ国王とカールフィリップ王子
国王はアイスホッケーの大ファンで、
マッツ・スンディンにサインをねだったことがある



国旗掲揚セレモニー



選手たちは肩を組んで国旗を見つめた



キンモも、テッポも、サクも、セラニも、
みんなお疲れさま・・・



スオミ応援団



首都ヘルシンキの広場に集まったスオミ・ファン



涙、なみだ・・・



サクもがっかり



キャプテン、金メダルにキス!



スウェーデンでは号外も出ました

荒川静香が金メダル取ったとき、
日本でだって出たもんね!(張り合ってどうする)



試合後のビールかけにて、
お茶目なモディンとスマイル・スンディン
この二人はリーフスでチームメイトだった

動画リンク:トリプル・クラウンのビールかけ(約11秒)

アルフィーの白パンが目にまぶしい
それより、ちゃんとロッカールームをお掃除して帰ったのだろうか?
それだけが心配だ
トリノ五輪男子アイスホッケー:各賞が発表に 大会MVPはフィンランドのニーッティマキ
2006年02月27日 (月) 22:30 | 編集
大会MVP:アンテロ・ニーッティマキ(フィンランド)

国際アイスホッケー連盟(IIHF)選出による各賞

最優秀ゴーリー:アンテロ・ニーッティマキ(フィンランド)
最優秀ディフェンスマン:ケニー・ヨンソン(スウェーデン)
最優秀フォワード:テーム・セラニ(フィンランド)


記者投票によるオールスター・チーム

ゴーリー:
アンテロ・ニーッティマキ(フィンランド)
ディフェンス:
ニクラス・リドストロム(スウェーデン)
キンモ・ティモネン(フィンランド)
フォワード:
テーム・セラニ(フィンランド)
サク・コイブ(フィンランド)
アレクサンダー・オベチキン(ロシア)


トリプル・ゴールド・クラブ(三冠を達成した選手)

1)ニクラス・リドストロム(スウェーデン):
2006年トリノ五輪金メダル、1997年、1998年、2002年スタンリー・カップ獲得、1991年世界選手権優勝
2)フレドリック・モディン(スウェーデン):
2006年トリノ五輪金メダル、2004年スタンリー・カップ獲得、1998年世界選手権優勝


最新のIIHF世界ランキング(カッコ内はポイント)

1位 スウェーデン(4,030)
2位 カナダ(3,940)
3位 チェコ共和国(3,930)
4位 スロバキア(3,805)
5位 フィンランド(3,765)
6位 ロシア(3,725)
7位 アメリカ(3,575)
8位 スイス(3,525)
9位 ラトビア(3,335)
10位 ドイツ(3,270)
トリノ五輪男子アイスホッケー決勝戦結果:スウェーデンがフィンランドを破り12年ぶり2度めの金メダルに輝く
2006年02月27日 (月) 21:49 | 編集
フィンランド2、スウェーデン3 BOX SCORE




1ピリ
14:45 フィンランド・ティモネン(PP・1)
2ピリ
4:42 スウェーデン・セッテルベリ(PP・3)
13:24 スウェーデン・クロンヴァル(PP・1)
15:00 フィンランド・ペルトネン(4)
3ピリ
0:10 スウェーデン・リドストロム(2)

ゴーリー
フィンランド:ニーッティマキ(28ショット、25セーブ)
スウェーデン:ルンドクヴィスト(27ショット、25セーブ)

談話
トニ・リュドマン(フィンランド)「どちらのチームも8試合プレイした、だから疲れは言い訳にならない。ウチはベストのホッケーをしなかった。試合はもう終わり、だからあれこれ考えても仕方ない。みんながんばった、そして今日は相手がウチよりよかった」

ニクラス・ハグマン(フィンランド)「3ピリにルンドクヴィストが必要なセーブをした。堅い守りだったよ。今は決勝で負けてつらい、でもぼくらがここまでやれるとは誰も思わなかっただろう。ケガをしてプレイできなかった選手も多かったし、ゴーリーの状況も変わった。トリノに来たとき、チームとしてプレイしなければならないってぼくらにはわかっていた。一つにまとまることができたら、勝つチャンスがあると本当に思っていた。それがぼくらが決勝まで来れた理由の一つだと思う」

ヤルッコ・ルートゥ(フィンランド)「パックをコントロールしたいと思ったら、スウェーデン相手にするのは難しい。それがスウェーデンのスタイル。ウチのやりたいようにプレイするのが難しかった。ウチは負けた、それだけさ」

イェーレ・レーティネン(フィンランド)「緊迫した試合だった。ゴール1つで勝負が決まったね。ウチはすばらしい選手のいるすばらしいチーム。もっとたくさん一緒にプレイできるチャンスがあればいいなと思う」

テーム・セラニ(フィンランド)「言い訳はできない。今夜、相手はウチよりうまくパックを運んで、ウチはそうしなかった。大会で最高の試合をしなかったのにはがっかりだけど、ハードにプレイしてベストを尽くした。いいチャンスもあったしね。このチームを誇りに思う。ぼくらはこういう試合でスウェーデンを倒すことをいつも夢見ていた。今日は相手が少しだけよかった」

ユッシ・ヨキネン(フィンランド)「ゴールテンディングはすばらしかったと思う。ニーッティマキにとってはすばらしい大会になったし、ぼくら全員、堅い守りでよくやった。それがこの大会でいちばんよかったこと」

サク・コイブ(フィンランド主将)「オリンピック決勝で戦って祖国のために金メダルを取ることは、ぼくらにとって夢だった。一つ一つの試合を戦って、だんだんと自信がついた。こんなふうに1ゴ-ル差で負けると、ずっと高めてきた感情はすべて消えてしまう。ものすごく空虚な失望感が残る。メンタル的にウチは用心深くなりすぎたのかもしれない。相手にプレッシャーをかけるチャンスがあったとき、かけなかった。ネットを守りたかったから、これまでのように自由にプレイしなかった。最初の3つか4つのシフトでは勢いをつけたかったけど、その後は下がってディフェンシブにプレイしていた。終盤のオッリ・ヨキネンのシュートはあとほんのちょっとだった。あのシュートのリプレイを見て、その後スウェーデンが金メダルを喜んでいるのを見た。それがホッケー、それがスポーツ、でもガッカリだ。過ちを犯しながら、経験を積みながら勝つことを学んでいく。スウェーデンはそれをやってのけた。長野五輪、ソルトレイクシティ五輪、ワールドカップ・ホッケー、そういう大会で、スウェーデンには何もなかったしひどい成績だった。次はウチがスウェーデンのような状況になる。もっとうまくやれたらいいと思う。いつかはウチのチャンス、ウチの番がやってくる」

ダニエル・セディン(スウェーデン)「たぶん最高の試合の一つ。最後の10秒はしんどかった。フィンランドの最後のチャンスにヘンリク(ルンドクヴィスト)がすばらしいセーブをしてくれた。ウチは大会じゅうずっと固定した4つのラインでプレイして、そのどのラインでも得点できる。いいことだよ。それに(リドストロムの)決勝点のすごかったこと。もしあのシュートがゴールの上の角に行かなかったら、どんなものだったろうね」

ヘンリク・セディン(スウェーデン)「(この金メダルがスウェーデンのファンからのプレッシャーを和らげるかどうか訊かれて)少なくとも世界選手権まではそうだね。この勝利は大きい。オリンピックだもの。最高の選手たちが集まっているんだから。(マークス・ナスルンドについて)彼もここにいるはずだった。スウェーデン最高の選手の一人。ここに来られなくて残念だ。オリンピックでぼくが憶えているのは、1994年リレハンメルでのフォスベリのペナルティショットとトミー・サロがポール・カリヤを止めたことだけ」

ピーター・フォスベリ(スウェーデン)「このチームでやっと大きな大会に勝つことができたし、一緒にやって優勝できるんだということを見せることができた。これがこのチームにとって最後のチャンスだったかもしれないからね。どんな気持ちか言うのは難しいよ。あのフィンランドの選手たちとはずいぶん長いこと試合をしてきた。サク・コイブ、レーティネン、そしてテーム・セラニ、戦ってきた選手たちはすばらしいヤツら。フィンランドは大会を通じてすばらしかった。彼らが最後に負けるのを見るのはつらいけれど、誰かが勝たなくちゃいけない。そしてウチが勝てて嬉しい。トリノに来たかいがあった」

ニクラス・リドストロム(スウェーデン)「これがぼくのスティック。このスティックをもらえないかって大勢の人に訊かれたけど、自分でずっと持っていることにするよ。誰にもあげない。この金メダルはスタンリー・カップと同じくらいの価値がある。いろいろな国からの最高の選手たちが集まるオリンピックで金メダルを競うチャンスなんてそんなにあるものじゃない。決勝点は、ぼくにとって生涯最高のゴールになるかもしれない。マッツ(スンディン)がパックをぼくのほうに送ってくれて、ゴーリーのブロッカーのほうに高く打とうと思った。完璧に打てた。すべては思いどおり。パックは狙ったところに行ったよ。試合の前にみんなで話していたんだ、『時間に余裕があったら、パックを高めに打とう』って」

トマス・ホルムストロム(スウェーデン)「こんどはぼくらの番だった。最高だ。これ以上のものは望めないよ。勝つほうにいられて嬉しい」

ニクラス・クロンヴァル(スウェーデン)「スウェーデンのホッケーにとって、この優勝は大きい。何年か困難な時期を過ごしたからね、特にソルトレイクシティとワールドカップ・ホッケーの後は」

ミカエル・サミュエルソン(スウェ-デン)「ぼくらにとって、『ソルトレイクシティ問題』はもうとっくの昔に解決していた。マスコミはスウェーデンの人たちにそのことを訊いてくれないと」


::: 両チーム、ほんとうにお疲れさまでした。北米からヨーロッパに移動してきて、12日間で8試合というタフな日程を戦うのは、ほんとに大変だったと思います。そして最後に勝ったのは、トリプル・クラウンでした。

試合は1点差だけあって、緊迫したものでしたね。フィンランドもスウェーデンも、フォアチェックもバックチェックもしっかりやって運動量が多く、広いサイズのリンクを活かしたスピーディーなホッケーを展開していました。どちらも自己中な選手がいなくて、チーム・プレイに徹していたのもよかったですね。やっぱりホッケーは、チーム・スポーツなのだと思いました。

最後はニクラス・リドストロムのゴールで決着がついてしまったけど、この2チームの実力の差はほとんどなかったのではないかと思います。ただスウェーデンのほうが、フィジカルさとか気迫の面でスオミを圧倒していた感はありました。でもどちらが勝ってもおかしくない試合だったのはまちがいなく、参加12チームのトップに立つのにふさわしい2チームでした。

私はヨーロッパのホッケーが好きなので「どっちが勝ってもいいわ~」と思いつつも、やっぱりスオミが負けて残念でした。サクに、セラニに、レーティネンに、そして奮闘してきたニーッティマキに、金メダルをあげたかった。だけどスウェーデンの選手たちが試合後にソルトレイクシティのことを語っているのを読んで、スウェーデンが勝ってよかったのかな、とも思い始めています。

ソルトレイクシティ五輪の準々決勝で、スウェーデンはゴーリーのトミー・サロの信じられないようなミスが決定打となってベラルーシに敗れました。何人かのスウェーデン人にこの敗戦について話を聞く機会がありましたが、この試合の後、ホッケーの話をする人は彼らのまわりにいなかったそうです。

スウェーデンではアイスホッケーが圧倒的な人気を誇り、国民的スポーツと言ってもいいほど盛んです。「Tre Kronor」と呼ばれ愛されている代表チームが格下のベラルーシに負けたことがあまりにもショックだったらしく、国民は必死でこの試合を脳内から消し去ったのでした。

あれから4年、スウェーデンはまた五輪の舞台にやって来ました。サロは代表ゴーリーから引退し、ソルトレイクシティのときにはいなかったフォスベリが代表に名を連ね、当時とはメンバーも違いますが、トリプル・クラウンがこの大会に賭けていたことはまちがいないと思います。金メダルを取れば、ソルトレイクシティで起こったことをすべて帳消しにできる。国民たちもきっとゆるしてくれる。選手たちはそう信じていたに違いありません。自分たちにすごいプレッシャーをかけていたことが想像できます。だからこれでよかったのではないかなと思います。スウェーデン、金メダルおめでとう!

スオミの選手たちは残念だったけど、予選からシャットアウトを連発して、準決勝でも強豪ロシアに1点もゆるさなかったのは誠に立派。スオミの快進撃は大会を盛り上げてくれました。サクが言っているように、今回はスオミの番じゃなかった。そしていつか、たぶん近い将来、きっとバンクーバーで、スオミの番が来るんだと思います。決勝の相手はスロバキアだといいな。
トリノ五輪男子アイスホッケー決勝戦の前に:雑感
2006年02月26日 (日) 20:38 | 編集
 

国際アイスホッケー連盟のサイトに載っていたこの記事がとても面白かった。

「フィンランドはスキーのジャンプやクロスカントリーといったオリンピックでの個人種目には強いが、サッカーやバスケットボールなどの団体スポーツで世界を制したことがない。ホッケーの国際大会では1988年のカルガリー五輪で銀メダル、1995年世界選手権で優勝、1998年の長野五輪で銅メダル、2004年ワールドカップ・ホッケーで準優勝といった実績はある」

「しかしこの決勝戦はそれらの大会よりも重要だ。しかも相手はスウェーデンということがより重要さを増す要素になっている。スカンジナビアに位置する両国はふだんは基本的にフレンドリーな関係にあるが、スポーツでは強い敵意を持ったライバル関係にあるのである」

で、文章はこの2か国間の社会的、地理的、そして言語的な論争は歴史の中でも長く・・・みたいに続くのですが、それで思い出したことがあります。

昔(たしか1995年だったと思う)、フィランドに遊びに行ったとき、首都ヘルシンキの街では通りの名前や標識などがすべてフィンランド語とスウェーデン語で並記されていたことを。ヘルシンキで買った絵はがきには「Helsinki」と「Helsingfors」(スウェーデン語でヘルシンキのこと)の二つが並べて印刷されていたことを。

このときの旅行ではノルウェーにも行き、西部の街スタヴァンゲルでフィンランドのトゥルク(西部の街、サク・コイブの故郷)出身の女の子と知り合いました。彼女は自分はオーボ(トゥルクのスウェーデン名)から来たと言い、フィンランド語も習ったから話せるけど家でも学校でもスウェーデン語オンリーなのだと教えてくれました。フィンランドといえばムーミンですが、ムーミンの作者トーヴェ・ヤンソンもスウェーデン系のフィンランド人なのよ、と誇らしげでした。

この二つの国には複雑な歴史があり、そのためフィンランド、特に西部にはスウェーデン語を母国語とするスウェーデン系のフィンランド人が多く住んでいて、その人たちは学校でフィンランド語も習うけれどふだんはスウェーデン語しか喋らず、フィンランド人も小学生から学校でスウェーデン語を学ぶ・・・というようなことを知ったのは、旅行から帰ってすぐ後のことでした。ちょっとカナダの英仏語論争というか、言語事情に似ていると思いました。

これからトリノのパラスポルト・オリンピコで行われる試合は、決勝戦といってもオリンピックのホッケーの試合で、それ以上でもそれ以下でもない、というのが私の認識でしたが、今でも両国のあちこちで見られる「歴史の影」が、この金メダルをかけた闘いをより重要で、意味の深いものにしているようです。

で、過去に(200年前?)スウェーデンにひどい目に遭わされたフィンランドが、初の金メダル狙いということもあり「打倒スウェーデン!」で一丸となって燃えに燃えていることは容易に想像できるのですが、翻ってスウェーデンは1度優勝しているし、スオミほどテンション高くないのかなー、なんて思っていたのでした。

しかしスウェーデンの新聞「アフトンブラーデット」のサイトのスポーツ欄を見てびっくり。このページをずーっとスクロールしていくと・・・




この見出し!

「Grattis till ett nytt Silver Finland」(フィンランド、もう1個の新しい銀メダルおめでとう)という見出しとともに、首からドーナツ形の銀メダルを下げ、しくしく泣いているスオミの国章のライオンが!



↑本当の国章はこれ

しかも
スウェーデン:金6、銀2、銅5
フィンランド:金0、銀6、銅3

だなんて、このオリンピックで未だ金メダルのないフィンランドの神経を逆なでするかのような比較キャプションまでつけちゃって! もう、煽る煽る。なんのことはない、スウェーデンだってスオミには負けたくないんですよ。だからやる前から「おめでとう」だなんて嫌がらせみたいな敵対心むき出しの記事をマスコミも載せちゃうんですね。

レイヨナ vs トリプル・クラウンの決勝戦はすごい試合になりそう。意地と意地のぶつかり合い。あまり関係ないけど、スウェーデンのキャプテン、マッツ・スンディンはトロント・メイプルリーフスのキャプテンで、スオミのキャプテンのサク・コイブはモントリオール・カナディアンズのキャプテンです。フェイスオフまで、あと1時間半。
トリノ五輪男子アイスホッケー:決勝戦の情報&メダルなどに関するトリビア
2006年02月26日 (日) 18:31 | 編集
決勝戦の情報

1)決勝戦の主審はNHLの審判も務めるポール・デヴォルスキー(カナダ人)に決定。

2)決勝戦ではフィンランドがホーム・アイスのチームとなり、フィンランドは白いジャージを着用することを選択。スウェーデンはアウェーの青いジャージで戦う。


トリビア

1)スウェーデンのベテラン・フォワード、ヨルゲン・ヨンソンは決勝戦が代表チームのメンバーとして254試合目となる。国際試合出場数でスウェーデン歴代3位。

2)1998年の長野五輪以来、3度のオリンピックで6か国が決勝に進んだ。
長野:チェコ(金)、ロシア(銀)
ソルトレイクシティ:カナダ(金)、アメリカ(銀)
トリノ:フィンランド、スウェーデン
1988年のカルガリー大会と1992年のアルベールビル大会を旧ソ連とEUNが連覇して以来、2大会連続で優勝したチームはない。

3)オリンピック金メダル、世界選手権優勝、スタンリー・カップ制覇の3つを成し遂げた選手だけが「トリプル・ゴールド・クラブ」に入れる。トリノ五輪後、フィンンランドのイェーレ・レーティネン(1995年世界選手権優勝、1999年ダラス・スターズでカップ獲得)か、スウェーデンのニクラス・リドストロム(1991年世界選手権優勝、1997年、1998年、2002年デトロイト・レッドウィングズでカップ獲得)のいずれかが、この栄誉あるクラブのメンバーとなれる。

4)決勝戦に臨むチーム・スウェーデンには1994年リレハンメル五輪で金メダルに輝いたチームのメンバーが3人いる。ケニーとヨルゲンのヨンソン兄弟と、ピーター・フォスベリである。スウェーデン代表のマッツ・ナスルンドGMもそのチームの一員だった。

5)1995年の世界選手権で優勝したフィンランド代表チームのメンバーで、決勝戦に臨むのは4人:ペッテリ・ヌンメリン、サク・コイブ、ヴィッレ・ペルトネン、イェーレ・レーティネン。

6)フィンランド代表は攻撃力を持つスター選手の数ではスウェーデンに劣るが、今大会のパワープレイでの攻めは強力である。ここまで45回のパワープレイで15ゴールをあげており、パワープレイ成功率は実に33.3パーセント。しかも試合ごとの偏りがなく、安定している。対ロシア戦で2ゴール、対アメリカ戦で2ゴール、対ドイツ戦で2ゴール、対チェコ戦で1ゴール、対イタリア戦で5ゴール、対スイス戦で3ゴールをパワープレイで記録している。実際のところ、これまでフィンランドにパワープレイ・ゴールをゆるさなかったのは、カナダだけなのである。

7)フィンランドは予選から7戦全勝で決勝戦を迎える。1試合も負けずに金メダルを獲得したら、1984年サラエボ五輪において7戦全勝で優勝したソ連以来のことになる。このときのソ連の得失点記録は実に48-5という恐ろしい数字だった。フィンランドは今のところGAA(1試合平均の失点数)こそサラエボ大会のソ連と同じだが、得点は7試合で27。

8)ロシアは3位決定戦でチェコに敗れたが、もし勝っていたら、ロシア代表のダリウス・カスパライティスは4個目のメダルを獲得するところだった。リトアニア生まれのカスパライティスは、EUNとロシアの代表として1992年アルベールビル五輪で金、1998年長野五輪で銀、2002年ソルトレイクシティ五輪で銅を獲得。これまでオリンピックのアイスホッケーで4個のメダルを獲得したことがあるのは、ソ連のヴラディスラフ・トレチャク(金3、銀1)、旧チェコスロバキアのイェジ・ホリック(銀2、銅2)、そしてソ連-EUNのイゴール・クラフチュック(金2、銀1、銅1)の3人だけ。

*イェジ・ホリックは現アトランタ・スラッシャーズのセンター、ボビー・ホリックのお父さんです。



金銀銅、3色のメダルを持つカスパちゃん
「4つ目取りそこねたぜ!」
いつもいつもふてぶてしい だがそこが魅力
トリノ五輪:スオミ・ホッケーの風景
2006年02月26日 (日) 15:53 | 編集

「やったー!」
準決勝の対ロシア戦に勝利してベンチから駆け出すサク・コイブ



大健闘中のゴーリー、アンテロ・ニーッティマキ



スオミ応援団



試合後にマスコミのインタビューに答えるキャプテン



準々決勝の対アメリカ戦でセラニは前歯を3本失った
セラニが35歳まで自前の前歯をキープしていたことが
私には驚きだった



歯がなくても色男



練習中のサク



おまけ


もうすぐお別れなんだね
寂しいよう・・・
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